<概要>
- 返済義務のあるものを『負債』という
- 負債には早く返さなければならない『流動負債』と、返済に時間的余裕のある『固定負債』がある
そもそも『負債』とは?
この『負債』という用語も、一般的な使い方と簿記での扱いは少々異なってきます。一般的なイメージだと、返せないような大きな借金をイメージしがちですが、そうでないものも『負債』には含まれます。
金融機関からの借入金はもちろんイメージ通り『負債』に含まれますが、仕入れた商品の後払い分、といった普通の経済活動でも当たり前にあることも『負債』といいます。
しかしながら、支払の義務があるのは借入金も、仕入れた商品の後払い分も同じですから、『負債』という括りになるわけです。
会社は最初から現金などの資産を持っているわけではありません。売るための商品を製造元から仕入れないと始まりませんし、筆者のようなフリーランスのエンジニアのように、身一つで出来るビジネスであっても、名刺を作ったり、といった経費が売上よりも先にかかります。
規模の大小や、業態の差で額の差こそあれ、何らかの方法を使って、売上以外の方法で、手元に現金を確保しないといけないのは確かです。
そのための手段として、金融機関からの借り入れを行ったりするわけですが、そういった『借入金』を受け取った瞬間から、金融機関への支払い義務が発生します。
この返済義務のことを『負債』というわけです。
なお、『負債』にも、おおまかな分類があります。『流動負債』と『固定負債』です。
代表的な勘定科目 | ||
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流動負債 |
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固定負債 |
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『流動資産』と『固定資産』この違いは、『返済までの猶予』があります。
同じ『借入金』でも、支払期限によって『流動負債』か『固定負債』かが分かれるくらいなので、この返済の猶予が大きな目安となります。
ちなみに、この代表的な勘定科目の中に、『負債』と言われるとイメージしにくいものがあります。
『引当金』がそれで、一般的なイメージだと『積立金』のようなイメージのものに近いです。
将来費用が発生したり、損失が見込まれるもののことを『引当金』という扱いにして、『負債』の中に入れています。
実態としても『積立金』に近いのでしょうが、『将来的に、いつかは支払わないといけないもの=支払い義務があるもの』ということで、負債の仲間に入っています。
この辺りの数字も、『貸借対照表』に表れてきますし、会社の財政状態が分かる指標になりますので、投資家や取引先は、資産の状況とあわせて負債の状況も見て、投資や貸付、取引に際して、リスクが大きいか少ないかを見ていくわけです。
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