簿記のイロハのイ

<概要>

  • 「帳簿録」=簿記
  • 簿記では金銭的な動きが生じるものだけを記録
  • 簿記によって個人や企業がどれくらい儲かっているか、どれくらい財産があるかが明らかになる。

簿記ってなんぞ??

筆者の趣味はゴルフなのですが、急に仲間からラウンドのお誘いがあったらどうしましょう?

予定が空いているかどうか次第ですが、それ以前に自分の自由にできるお金がいくらあって、ラウンドフィー&交通費として、いくらまでなら使えるかわからないと返事ができません。光熱費や携帯代といった公共料金の引き落としもどれくらい残っているか把握していないと困ることになります。

深く考えもせずに、天気もよさそうだからとラウンドに繰り出したものの、ラウンドフィーをカードで払ったり、ラウンド後の二次会で宴会三昧で、後日カードの請求書を見て真っ青ということも。ゴルフ代位ならまだしも、これが海外旅行だったり、大きな買い物だったりすれば、無計画な豪遊・散財した挙句、高い金利の借金でカードの返済に回したり、最終的にはカード破産やという恐ろしい事態も・・・

そうならないための答えは簡単です。こづかい帳や家計簿を使って、自分のお金の出入りを記録しておけばよいのです。

自分が今いくらお金を持っていて、いくら使ってよいかひと目で分かるようにしておく。

これが簿記の基本的な考え方なのです。

帳簿に記録が簿記の基本

簿記は一言で言うとお金やモノの動きを帳簿に記録することです。簿記の語源は

「帳簿録」を略してできた言葉だと言われています。簿記では金銭的な動きが生じる経済活動だけを対象としています。つまり金額で表せるものだけの記録です。
なので、「モノ」といっても、目に見える物体のことではなく、商品やサービス、原材料や労働力といった金額に換算できる物事を広く指しています。

 

 

 

個人以上に会社(あるいは経済活動を行うあらゆる企業体)では帳簿に記録を残すということが重要になります。(もちろん、組織の種類によってそのルールは変わってきますが)

会社では日々、商品の仕入や販売、物品の購入・使用など色々な経済活動が営まれています。その経済活動の種類も、組織の種類だったり、業種によっても大きく異なります。これらの複雑な企業活動を把握するために、帳簿に記入して整理する必要があります。そしてこの記録から企業の様々な経済活動が見えてくるのです。*自分たちの経済活動を把握するのみならず、組織の形態によっては、広くその記録を公開する必要もあります

簿記の最終目的は決算という手続きをして、決算報告書を作り、必要があればそれを公開することです。「貸借対照表」や「損益計算書」といった報告書を見れば会社にどれくらい財産があるのか、どれだけ儲かっているのかということが明らかになります。

これを「システム」の観点で見ると・・・

これは、筆者の個人的見解ですが、「簿記」と「情報システム」というのは、非常に相性が良く「情報システム化」しやすいと見ています。
基本的に、情報システムというのは、「規則性のあることがらを正確に、高速に、大量に処理できる」というのが強みなわけです。
そう考えると、簿記のように「お金の出入り」という場合によっては大量になる情報を、「一定のルールに従って」「正確に計算する」という必要があるわけですから、そういう意味で、情報システムと親和性が高いと思うのです。

しかも、この簿記の分野で扱う情報は、その情報が「どんな項目を持っているか」も一定のルールがあるので、表計算ソフトやデータベースというものを使って管理がしやすいわけです。

とりあえず、簿記を情報システム化するとして、それを設計していくことにしましょう。

具体的な設計

情報システムの設計手順としては、色々あるがその詳細は置いといて、この記事で触れた情報で設計できる部分から。

まず、扱われる情報としては「お金やモノの出入りの記録」ということになるわけです。
これを仮に「入出金履歴」としておきましょう。
表計算ソフトの1つのシート名にこの名前をつける、データベースに「入出金履歴」という名称の表を作る、というイメージで良いでしょう。

では、この「入出金履歴」にはどのような項目が含まれているのでしょうか?
ざっと列挙すると下表のようになりますね。

項目名 情報の種類 どんな情報?
起票日時 日付・時刻 金・モノの出入りが発生した日時を記録
金額 数値 実際に動いた金額、または動いたモノの価格
費目 単語・短文 モノを仕入れた・売ったなど、どんな経済活動だったのか

「簿記では金銭的な動きが生じるものだけを記録」するということなので、「いつ?」「いくら?」「何に?」という3種類の情報は最低限必要になりますね。
実際にはもっとたくさんの情報が必要にはなりますが、ひとまずはこんなところでしょうか。

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